概要
音楽を学ぶではなく、音楽“で”学ぶ!リベラルアーツ教育などで知られる「音楽」を通した“学び”の可能性に注目!歴史・文化的背景からその価値を問い直し、音楽で子どもたちがどのように変わるのかお伝えします!
第1部
■ 新田 ユリ氏 - 音楽と日常~その深いつながり~
「音楽は、そんなに不要なもの?」
教育現場で減り始めている音楽の授業時間。指揮者として世界で活躍する新田氏は、音楽について、歴史的、文化的背景から教育における価値を訴えます。
音楽は、それ自体を学ぶだけでなく、実は他の学問、さらには日常とも繋がるとても広がりと深みを持つもの。そういった、これまで私たちが見逃していた音楽の知られざる一面について、世界中で音楽に触れ、得てきた気づきを共有します。
第2部
■ 菊川 穣氏 - 共創の音楽で生きる力を
ベネズエラで始まった音楽教育を、日本で広める活動をしているエル・システマジャパン。「仲間とともに作るオーケストラや合唱などの音楽活動を通して、子どもたちに困難を乗り越える、生きる力を育んでいきたい」をミッションに、音楽という切り口から、子どもたちにどのような機会を与え、成長を支えてきたのか。これまでの取り組みを踏まえ、お話しいただきます。
第3部
■ 鈴木 順子氏 - 芸術劇場における人材育成・教育普及プログラム
公演をただ観に行くだけの場所=劇場、という思い込みを覆す多様性が、東京芸術劇場にはあります。創造発信事業の中で、劇場を単に楽しむだけの場ではなく、「学びの場」としての活用も広がってきており、子どもだけでなく大人にとっても重要なクリエイティビティを養える独自の取り組みも始まっています。
菊川 エル・システマとして、これはベネズエラであっても、他の国であっても、日本であっても、大切にしていることをお伝えしたいのですが、まず、誰もが無償で参加できるということです。
この無償というのが、「日本のような先進国でも必要なのか?」と聞かれることがあるのですが、やはり何も経済的な負担を考えずに音楽にアクセスできることは、思っている以上に意味があることです。
特に相馬にしても大槌にしても、震災の被害がありました。大槌では、今も5人に1人は仮設住宅に住んでいます。無償でこのような教室がないと、やはり、皆、色々と遠慮することもあり、来ることができないのです。
そのため、まず無償で誰でも参加できることは、とても大きいことだと思います。そうすることにより、諦めていた子が音楽に触れられるようになります。これはベネズエラでももちろん切実なことですが、日本でも非常に重要なポイン...
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