概要
“正しい英語”なんて存在しない。正解を探すのではなく、自分の中にマイ・イングリッシュを構築するのが大事!英語教育の権威が今後の英語教育の指針を示します。
大学入試改革だけではなく、教育のあり方についても教育改革の波は押し寄せてきています。その中で英語4技能・5領域の評価や指導法の確立は急務です。
しかし、スピーキング・ライティングのようなアウトプット型トレーニングについては、その実施について大きな課題として残っています。
今、英語教育として何が課題となり、見落としてはいけない課題は何なのか?
英語教育の権威である、ココネ言語教育研究所所長・慶應義塾大学環境情報学部教授の田中 茂範氏にお話しいただきました。
※本講演は、『英語4技能時代の教育~教育現場を支えるAIの可能性~』の第1部、基調講演『マイ・イングリッシュを育てる英語教育』です。
田中 普遍的な前提と呼んでもいいのですが、確実に言えることは、言語話者は誰でも自分に帰属する言語しか使いようがありません。私は日本語を話していますが、これは私の持っている日本語であり、語り口にしても、抑揚のつけ方にしても、語彙の選び方にしても、全て私の中にある言語しか使えません。
ということは、アメリカ人同士でも、例えば、トランプ氏とオバマ氏では全く違うわけです。英語の文体や語彙のレパートリー、レトリックも違います。そうすると、アメリカ人同士でも、対話的な関係において、自分はmy Englishに帰属し、相手はyour Eng...
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