概要
“正しい英語”なんて存在しない。正解を探すのではなく、自分の中にマイ・イングリッシュを構築するのが大事!英語教育の権威が今後の英語教育の指針を示します。
大学入試改革だけではなく、教育のあり方についても教育改革の波は押し寄せてきています。その中で英語4技能・5領域の評価や指導法の確立は急務です。
しかし、スピーキング・ライティングのようなアウトプット型トレーニングについては、その実施について大きな課題として残っています。
今、英語教育として何が課題となり、見落としてはいけない課題は何なのか?
英語教育の権威である、ココネ言語教育研究所所長・慶應義塾大学環境情報学部教授の田中 茂範氏にお話しいただきました。
※本講演は、『英語4技能時代の教育~教育現場を支えるAIの可能性~』の第1部、基調講演『マイ・イングリッシュを育てる英語教育』です。
田中 最後に、「どう学ぶのか」について、例えば、毛玉はfuzz ballという言い方をしますが、このように英語の日常化、日常の英語化が大切だと思っています。英語の日常化とは、まさに英語をdaily routineの一部にしてしまうことです。当たり前に自分の生活の中に英語を取り入れ、英語に触れ、英語を使い、英語を学ぶことを日常化することです。
日常化する時、オンライン利用の可能性は大きいと思います。それからもう一つ、我々の生きている意味世界は日本語で成り立っていますが、それをオセロゲームのように徐々に英語の世界に変えていくことです。
その時の鍵は、やはり「場面」と「話題」です。今、私はこのようなカンファレンスホールにいて、ある話題について語っているわけですが、同様に電車に乗れば、電車という場面があります。朝起きる場面もあれば、ランチをする場面もあります。つまり、人は「場面」に生きているわけです。<...
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