概要
アクティブ・ラーニングの評価はどうする? 10年前からパフォーマンス評価・ルーブリックの研究を進めてきた京都府立園部高等学校の実践を紹介!英語科から始まった研究を学校全体に広げていったその方法とは?
「どうやったら授業に前向きに取り組んでくれるの?」
「何かものを食べさせてくれたら、やるわ」
平成27年に中央教育審議会から論点整理が出されましたが、その10年前の平成17年、ある英語教師と生徒たちのこんなやり取りから、京都府立園部高等学校のパフォーマンス評価、ルーブリックの研究は始まったそうです。
当時、幅広い層の生徒が集まり、中学英語も分からない状態の生徒たちもいて英語の授業が成立しない状態の中で、「何か食べさせてくれたら前向きに授業に取り組むよ」という生徒の言葉にヒントを得て、オールイングリッシュでホットケーキを焼く英語授業を実施。
苦労しながらも片言のオールイングリッシュでホットケーキ作りに取り組む生徒たちの姿に、手ごたえを感じるも、次の課題は評価をどうするか、ということでした。
そして、園部高校のパフォーマンス評価の研究が始まります。
当時、パフォーマンス評価についての文献は日本語のものはなく、全て英語。英語科の先生方が初めた研究は、今、全校での取組みに発展しています。
講演では、園部高校で実践されているパフォーマンス課題や、ルーブリックを紹介。英語科から始まった研究を学校全体の取組みに広げていった方法についてもお伝えします。
※本コンテンツは、第8回学校ソリューションセミナーでの講演を収録したものです。
前野 正博氏 この取り組みに対して反応したのが理科の教員でした。なぜなら、理科は実験をしますが、この実験の評価をしにくいということに気づいていたからです。
そこで理科の教員が、英語科がルーブリック評価の基準づくりを始めた際に、理科の実験も同じようにできるのではないかと考え、理科のルーブリックを作っていきました。資料には評価3だけを抜粋していますが、これが実験レポートのルーブリックになります。
このような形で理科もルーブリックの評価を作っていったのですが、ここから他の教科に広がっていくことがありませんでした。
しかし、学校の中で海外研修旅行...
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