授業の流れ:
授業を行う上での注意点や事前準備
○反対意見に対して発言する場合は、相手の思いを尊重した発言ができるよう助言する。
○話合い中の助言は、話合いを軌道修正するもの、意見の共通理解につながるものにする。
○終末の助言では、話合いのよかった点や課題、計画委員へのねぎらいを話し、今後の意欲を高める。
○話合いに積極的に参加できるようにするため、事前に学級会ノートに児童全員が自分の意見を記入し、自分の考えを整理した上で話合いに臨めるようにする。
○計画委員の児童とは、事前に話合いの時間を十分にもち、話合いの進め方を確認したり、ノートに書かれた児童一人ひとりの考えを把握したりすることで、本時の話合いがスムーズに進行できるようにする。
○話合いの事後には、決まったことをもとに児童が担当の仕事に協力して取り組んでいくことで、友達のよさを認め合ったり、児童一人ひとりの自己有用感を高めたりしていく。
この動画から学べること
○学級会の進め方
学級会オリエンテーションの時に確認したり、教室の学級活動コーナーに掲示したりして、進め方の共通理解を図る。また、低学年では教師も児童と共に司会として参加し、発達段階や実態に応じて進め方を理解できるようにしていく。
○三段階討議法を用いた話合いの進め方
「出し合う」「比べ合う」「まとめる」の三段階のうち、「比べ合う」に最も時間をかけるようにして考えを深めていく。また、内容によって「出し合う」は事前に行うようにして、時間内に話合いが終わるように努める。
○折り合いの付け方
「自分もよくてみんなもよい」という考え方や提案理由を意識した決定、そして条件付き賛成など折り合いの付け方を学級会オリエンテーションの時に確認する。実際に話合いを通して折り合いを付ける経験を積み、経験を通して学んでいくようにする。
○教師の助言の在り方
話合いの中での助言は、①話合いがそれた時に軌道修正するもの、②言葉のイメージの共通理解を図るもの、③人権に関する発言が出たときのものの3つにしている。また、終末の助言では、①今回の話合いの良かった点、②今回の話合いの課題、③計画委員へのねぎらいの3つにしている。
○話合いで決まったことの実践例
実際に話し合ったことを実践した時には、振り返りの時間を確保するようにしている。特に集会活動の振り返りでは、①集会のねらいが達成できたか、②このクラスで良かったかの2点を中心に振り返るようにしている
概要
【すぐに使えるツール付き!】学級会をレベルアップ!議題の提案から話し合いの準備、実際に話し合うステップまでがフルパッケージで仕組化された、児童が作る学級会です
学級会。子どもたちが主体的になればなるほど、時間がかかってしまって物事が決まらない……ということはありませんか?
鈴木先生のクラスでは、議題の提案から話し合いの準備、そして実際に話し合うときのステップまでがフルパッケージで仕組化されていて、子どもたちにも、効率的に話し合いを進めようという意識が根付いています。
特別活動に関する掲示物や、話し合いノートなどの「話し合いグッズ」の整備、そして、司会を担当する班の事前準備など、子どもたちが主体的かつ効果的に学級会を運営するための工夫が満載です!
「転校してしまった友達に、今のクラスの様子やみんなの気持ちを伝えたい!」
子どもたちの想いが、話し合いによってどんどん具体化していきます。
鈴木先生がクラスで使っている、話し合いノートなどのツールもご共有いただきましたので、ぜひご活用ください!
Q.今回のような学級会の形態は4年生になってから始まったのでしょうか?
鈴木 智博先生(以下、鈴木) 下館小学校では、どのクラスにも話し合いグッズがあったり、教室の掲示にも特活コーナーがあったりして、1年生からどの学年でも同じ形態で話し合えるようになっています。しかし、実際に取り組む上で、時間的に難しい部分もあります。
今日の話し合いもそうですが、子どもが主体になればなるほど、どうしても時間がかかってしまいます。そのため、1、2年生では、先生も一緒に司会に入り、話し合いに取り組むことがあります。
さらに中学年以降では、どうしても話し合いの進め方が難しくなってくることで、時間の制限も出てきますので、取り組みの回数には学級差もでてきます。それでも、私の小学校では、比較的その体制を整えてもらえている点が一つの売りかもしれません。
Q.児童たち...
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