アクティブ・ラーニング型授業を、形にとらわれず実践するには

「アクティブ・ラーニングの形や手法にとらわれて、ただ行うことだけが目的になっている」
そんな指摘を受け、アクティブ・ラーニング型授業に対し身構えてしまっている方は多いのではないでしょうか。

しかし、この言葉自体「アクティブ・ラーニング型授業は、本質を掴まねば実施していはいけない」という意味ではありません。「行うことが目的にならない」ために何が必要か、当サイトに掲載されている先生方も取り上げながらご紹介していきます。

形から入るタイプ、準備をしてから始めるタイプ


物事を新しく始める際に、皆さんは「形から入ってまず始める」タイプと「入念に準備してから取り掛かる」タイプのどちらになるでしょうか。
どちらが良い悪いといった話ではありませんが、物事への取り組み方には個人によって違いがあります。

もちろん、アクティブ・ラーニング型授業の始め方にも違いがあり、Find!アクティブラーナーに登場される先生方にも、以下の2タイプに分かれます。

1つ目は、「まずやってみよう」と最低限の方法論や知識をインプットした後に実践し、試行錯誤の中で形作っていった先生。もう一方は、関連書籍や講演などから徹底的に情報を仕入れ、入念に準備してから取り組まれている先生です。

鶴岡第一中学校の佐賀井先生は、その後者のタイプにあたります。夏休み期間中になんと20冊以上もの書籍を読み込み、徹底的に準備をしてからアクティブ・ラーニング型授業を行っています。



● 佐賀井隼人先生・インタビュー [49分22秒] | ウェブで授業研究 Find!アクティブラーナー : https://find-activelearning.com/set/2465/con/2459

きっかけは、ご自身の指導に課題を抱えていた際、校長先生の勧めで視聴した花園中学校・福島先生の授業にありました。その授業をご覧になり、自然と「こんな授業をしてみたい」と思ったことから『学び合い』の勉強を始めたそうです。

『学び合い』を提唱している西川教授に電話でお話を伺ったり、福島先生に直接評価の仕方について教えてもらうなど、まさに先生ご自身がアクティブラーナーとなって準備を進め、日々授業の完成度を高めていっています。

対象的に、まずは試しにやってみようというスタンスで、必要なインプットをした後、実践に移ったのが、木更津工業高等専門学校の鈴木先生です。



● 鈴木道治先生インタビュー [39分] | ウェブで授業研究 Find!アクティブラーナー : https://find-activelearning.com/set/2053/con/2047

もちろん、鈴木先生が全く準備をせずにはじめたというわけではありませんが、「失敗したら元に戻せばいい」という柔軟なスタンスでまずは取り組まれ、その中で試行錯誤を繰り返し学生たちの学びを深めていっています。

「形だけではダメ」、であればどうすればいいか

当サイトに掲載されている先生方がそうですが、それぞれアクティブ・ラーニング型授業に取り組まれたきっかけやはじめの一歩は様々です。

しかし、その中でも形から入ろうが、準備から整えようが、まず今の授業をどうにかしたい、こんな生徒を育てたい、生徒にイキイキしていてほしいという想いからのスタートであることは一致しています。

想いをベースにスタートさせ、たまたま次の一歩が、本を読む、人に聞く、実際に形からはじめてみる、とそれぞれ異なるだけなのです。

「形だけを真似して満足してしまっている」という現状や、満足している訳ではないものの「ではどうすれば?」と思われている先生方には何が必要か。

もちろん、各先生方の置かれる状況によって異なりますが、まず先ほど述べた先生自身の想いの整理が必要です。どのようなクラスにしたいのか、子どもたちにどういった力をつけてもらいたいのか。そういったありたい姿、先生の理想や考えについてまとめておくことが必要です。
その段階を踏んで、初めて当サイト含め各所の情報ソースから、様々なケースに合った事例を手段として知っておくことが、次にくる有効な一手になります。

「先生の想い」があるからこそ、AL型授業の形が決まる

「形だけそれっぽいことをやればいい」と考えてしまうことは確かに問題です。
しかし、「きちんと勉強して本質を掴み、綿密に計画を立ててからでなければ、やってはいけない」ということもありません。

もちろん、授業がうまくいかなければ、その授業を受ける生徒に対しての責任が伴います。だからこそ、責任感の強い先生ほど、この一歩はなかなか踏み出しづらいのかもしれません。

しかし、直近の完璧を待って実践するよりも、この変化の大きい時代に不確実でも物事を進め実行していく姿勢を示すことには意味があります。
先生自ら授業を通し、アクティブラーナーのあり方を見せる事で、どんな学修者になるべきかを口ではなく行動で伝えられるのです。

子どもにとって身近な大人である先生からの影響は、思った以上に大きいもの。形が先、理解が先だと議論に振り回されそうになった際は、まず「どんな想いで子どもと向き合い、どんな姿勢で授業に臨もうとしているのか」を振り返ってみてください。

何があろうとここを確たるものにする事が、アクティブ・ラーニング型授業への第一歩であり最重要なポイントであることは間違いありません。

その上でならば、形から入ろうが、知識から入ろうがそれは先生個々の自由になります。そこからはぜひ、その想いを実現するための授業改善を、他校の授業事例などを参考にしながら推し進めていってほしいと思います。
 
(Find!アクティブラーナー編集部)

※アクティブ・ラーニングに関する基礎知識や概要をインプットするなら、「アクティブ・ラーニングとは ~基礎・基本を事例含めご紹介~」ぺージも一緒にご覧ください

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