わずか20分!英語4技能の「話す」「書く」を伸ばすディベートはこう実践し継続する!並木中等AL公開授業レポート第2弾!

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「『話す』『書く』技能をより効果的に伸ばす授業をしたい!」
「『話す』のが苦手な生徒でも、無理なく対話型授業に参加させるには?」
「教員側にも負担にならず継続的な取り組みにしていきたい!」

2020年度より、大学入学者選抜で始まる「読む」「聞く」「話す」「書く」の4技能評価。とりわけ、新しく評価の対象に加えられた「話す」「書く」の2技能に対する取り組みに関し、多くの学校でも実践の中で様々な課題が出てきているのではないでしょうか。

今回はそうした課題含め、「英語ディベート」活動を通して、主に「話す」「書く」の学びを深める効果的な指導法を実施されている並木中等教育学校の英語コミュニケーション活動をご紹介していきます!

約20分間のディベートで、「話す」「書く」を鍛えるには!?

英語ディベートというと、特に論理的な思考力やコミュニケーション能力を育む活動として多くの学校でも行われていると思います。

ただ、クラス全体での活動として、また、授業1時間丸々使って実施するとなると、準備だけでもかなりの負担に。。
さらに生徒側も慣れない内は、ただ英語の得意な生徒だけが意見を言って授業が進み、結果、当初の狙いや目標を達成できずに終わる難しさもあります。

一人ひとりの教育効果を高め、先生側の準備や負担も最小限で実施できる「英語ディベート」。
実は、そんな取り組みを行っているのが並木中等教育学校の「英語ディベート」活動ということで、早速ですが、その授業の具体的な流れとポイントについてお伝えしていきます。



授業の流れは以下の通りです。
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ディベート活動の流れ

1)議題導入と語彙指導(5~10分)
・論題の導入、発表の後、パワーポイントで関連語句を練習

2)ライティング(5分)
・ディベートワークシートへの記入

3)ペアに分かれて、ディベート2ラウンド実施(約5分×2=約10分)

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大きく分けて3つのパートに分かれていますが、まず活動全体の特徴として言えるのが、実施時間の長さです。
各パートの所要時間を()内に記載していますが、実はそのすべてを足しても20~25分ほどにしかなりません。

これはそもそもの方針として、どの教員が担当しても大きな負担にならず、継続的・定期的な取り組みになるよう実施のしやすさを念頭に設計されているからだそうです。

授業時間すべてを使わずとも、短い時間で行えれば他の学習に時間を費やせ、やりたいことができなかった!と授業の進み具合も気にすることもありません。
では、気兼ねなく短時間でディベート活動を行いながらも、しっかりと学習効果に結び付けるためにはどのような工夫があるのか。各パートの詳細について、以下でお伝えしていきます!

1)議題導入と語彙指導(5~10分)

まず導入部分で重要なのが、ディベート参加へのハードルを下げるステップを用意することです。
そのために、当日扱う議題をただ提示して主張を考えさせるのではなく、その議題に関連する「単語」や「フレーズ」、「例文」(Useful Expressions)も一緒に提示することで、どんな言葉、表現で意見を述べればいいか事前にインプットする時間を取っています。

意見を述べることに慣れていない生徒は、話す以前にまずこの意見・主張をまとめる部分でつまづいてしまうこともあるため、後の「話す」ステップに無理なく進めるよう、その準備の時間を設ける点がポイントです。

【POINT】----------------
★Useful Expressionsを活用する
→アイデアが浮かばない生徒でも話せる状態にするために、語句や例文を用意し活用してもらう
★タイムリーな話題や受験を意識した議題設定
→生徒に興味関心を持たせ、積極的な授業参加を促す

2)ライティング(5分)

ディベート活動では「話す」ことだけでなく、その主張内容や論理性も重要です。そのために、話の組み立てや整理をしっかりと形(文章)にするためのトレーニングに活用されるのがディベートワークシートです。

このシートには、ディベートで主張する内容を、肯定側・否定側で各自まとめる欄、相手の主張をメモして反論をまとめる欄があります。
それぞれの立場で、「①肯定/否定の主張」「②(ディス)アドバンテージ」「③根拠や理由づけ」の3点を、導入の時間に学んだフレーズなどを活用しながらまとめていきます。
5分という短い時間ですが、一文ずつでもシートを埋めていくことで考えが整理され、「書く」技能も養いつつ、自身の主張を整えていけます。

【POINT】----------------
★ディベートワークシートを活用する
→テンプレートでやることが決まっているため、慣れればスムーズに取り組める
★考える時間を確保する
→即興などではやらせずに、内容を整理し余裕をもって話せるようにする

ペアに分かれてディベートを2ラウンド実施(約5分×2=約10分)

 

ここまでの準備段階を経て、ディベートに入っていきますが、並木中等教育学校の活動で特徴的なのがその形式です。
一般的に、グループや班ごとでの活動が多いかもしれませんが、そうではなくディベートを1対1のペアワークとして行っていきます。

これを並木中等では「マイクロディベート」と呼び、生徒一人ひとりにしっかりと主張を述べさせ、相手の意見を聞き取り反論させるまでの流れを個々に体験させながら、ディベートの手法やコツをしっかり学んでいくことができます。

発表の仕方、論点整理、反論準備などを通し、肯定側も否定側もより主体的・対話的に「話す」技能を高めていきます。

【POINT】----------------
★英字新聞等の活用により、さらに深い学びへ
→2週にわたり同様のテーマを扱う際は、1週目終了後に英字新聞を配布。学習内容をより深化させるための資料も逐次準備する

生徒のため、教員のためにもなるディベート活動に向けて

こうしたディベート活動によって、今後、生徒たちには大学入試でも活用できるパラグラフライティングや要約力を身につけさせることができます。
センター試験の指導や英作文にも活かせる力、また普段触れることのないテーマや内容が入試問題で出題されても、ディベートで触れる機会を作ることで見識を広め、対応できるようになります。

また、ディベートを実際に取り入れ、継続的に実施していく際に重要な「評価」についてですが、こちらは普段の定期テスト(筆記)ではかられているそうです。
出題方法も、登場人物のやり取り(ディベート)を読ませ、否定側に対する肯定側の意見をその内容に沿ってまとめ記述させる、という形式でLogic(論理力)とAccuracy(正確さ)を評価基準としています。
このように、しっかりと評価にも組み込むことで、生徒たちも授業で取り組む動機付けになるよう設計されています。


「話す」「書く」という力が新たに求められる中、ディベート活動の中でそれらを意識的に磨く仕組み、工夫を取り入れていくことで実力をつけていく。そして、根本的な部分として、「教員が負担なく取り組むにはどうしたらいいか」という視点もしっかり考慮され、組織的に機能している例はなかなか見ないかもしれません。

ディベート活動をすでにされている先生も、これから本格的に取り組まれる先生にも参考になる実践例。ぜひ、明日からの授業改善にも活かしていってみてください!

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