大学:3年生、その他
単元:シチズンシップ 答えのない問題
学校名:京都光華女子大学
先生名:高野拓樹
授業の流れ:
45分:講義
15分:ペアワーク
15分:クリッカー
5分:まとめ
10分:振り返り
授業を行う上での注意点や事前準備
○賛否両論に分かれる論争的問題については、それぞれの意見のメリットとデメリットの両方を中立的な立場で伝える。
○授業外における学修を考慮し、論争的問題として取り扱ったテーマに関する複数の文献を提示する。
○授業資料については、個人の意見に偏ることがないように、複数教員が作成する。(チームティーチング)
○リフレクションペーパーに書かれた多様な意見は、教員がA3用紙両面程度にまとめ、翌週の授業時に配布する。この資料も学生の社会問題への視野を広げるのに一役買っている。
○リフレクションシートには、学生が望む配慮(ペアワークが苦手、視力が弱いなど)や質問なども書くように指示している。このようなコミュニケーションにより、学生が安全して学べる空間づくりを目指している。
この動画から学べること
○論争的問題の検討による社会問題への動機づけ
正答が1つでない(間違いはない)と安心を与えつつ、クイズなども取り入れながら情報を提供し、自分なりの答えを生成していくことを楽しませる。
○クリッカーによる授業参画とそれを楽しむ空間づくり
授業内で提示される情報を元に、今の自分の考えを複数選択肢の中から選択する。その結果や変化は瞬時に集計され、クラス内で共有される。教員も学生の回答や変化を楽しむ。
○他者理解を促すためのペアワーク(意見の表現と傾聴)
配布したワークシートに自分の意見をまとめたうえで、座席が隣の受講生に自分の意見等を表現する。また、同時に相手の意見にも傾聴することで、多様な観点があることを体得していく。
概要
Q.授業の経緯について
乾 明紀先生(以下、乾) 経緯も含めて話しますと、元々、私がここに着任した時には、もうすでにシチズンシップという授業はあって、前の方がやっていたものを引き継ぐ形でバトンを受けました。その時から大きな目的は変わらず、「学生を民主主義社会を支える市民として育成するための授業」という目的で始まっていると理解しています。
今の形に変えたのは、特に18歳選挙権の導入という、選挙権年齢が18歳に変わった中で、高校から十分「主権者教育」あるいは「政治的なリテラシー」を身につけないまま入ってくる学生がいることが、やはり問題だと感じました。
その学生が選挙で1票を投じたり、あるいは政治について関心を持つためにはどうしたらいいかを考える中で、今の授業スタイルを作っていったということです。
Q.どのように授業を今の形に変えていったのか...
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