概要
講師:Management Brain Associates 井上郁夫
従来の教育は、アメとムチと言われる賞罰によって、生徒をより良き行動に導こうと取り組んできました。
しかし、賞罰のみの指導では、必ずしも生徒のやる気を高めたり、よりよき行動に導いたりすることができず、悩んでいる先生方も多いのではないでしょうか。
この講座では、解決策の一つとして、アドラー心理学の「勇気づけ」をご提案します。
井上 郁夫先生 ここまで、従来の指導法に基づいた生徒の見方をお伝えしてきました。ここからは、アドラー心理学的な生徒の見方、それからアプローチの仕方について話を進めていきましょう。
先ほど、原因論というお話を差し上げましたが、それに対して、アドラー心理学では、「目的論」という概念を重視しています。なぜ、ではなくて、「子どもたちはどんな目的を持って行動をしているのか」を考える方法です。行動には必ず目的があるはずだ、何らかの目的を達成するために子どもたちは行動しているはずだという考え方です。
とても教育的だと思いませんか?子どもたちをこれから成長させ、新しい考え方、態度を養ってもらうという意味では、目的を理解して、その目的に沿って子どもたちを指導していくことが重要だという考え方なのです。
例えば、子どもが「勉強しないよ」と言ったとして、そのときに「なぜ勉強しないのか」を考...
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