概要
ゆとり世代×さとり世代の『学び合い』に団塊ジュニアの映画監督が迫る!
「できなかった」ではなく「できた」に注目できる『5段階ゴール設定』で、クラスの最低点が10点上昇した国語授業
安廣先生の授業がこれまでに取材してきた『学び合い』と違っているのは、黒板に提示された目標が5段階に分かれているところです。
1時間ごとに全員が1つの目標達成を目指すのではなく、スモールステップの目標を設けて、各々のペースで数時間かけて最終的なゴール達成を目指します。
このような目標設定をするようになった理由は、ゴール達成できなかった生徒の振り返りに「自分が終わらず申し訳ない」「できなくて悔しい」といったマイナスの振り返りばかりが目立つようになったことでした。
そうではなくて、「ここまでは出来た」と出来たことに注目してほしいと、安廣先生は、スモールステップの目標を設けて最終的なゴールに至るまでのペース配分も生徒に任せることにしました。
すると、少し遅れている生徒は自らペースに気を付けるようになり、進められる生徒は「スピーディにどんどん進んで、後の時間で周りのサポートをしよう」と全体を見て学び進められるようになりました!
また、各クラスの最低点も、5点~10点ほど上昇をしたそうです。
映画監督の山﨑達璽がインタビュアーを務める先生へのインタビューでは、生徒への想い、教師としての職業観、授業が上手くいかなかったときにどうやって乗り越えたか、など、切り込んでいきます。
今、教員になって5年目の安廣先生は、いわゆる“ゆとり世代”。
「僕らの世代も大変ですが、これから社会に出ていく生徒たちの方が、よほど大変だし、きっと苦しい。だから、教師として、せめて彼らが社会に出たときに、ここで学んだことが活かせる、役に立つ、そんな授業をずっとしていきたいです」
ゆったりとした口調の中にも、生徒への深い愛情や教師としての強い覚悟が伝わってくる安廣先生のインタビューをぜひご覧ください。
【授業映像】
安廣 「ゆるく」、「ゆるく」でいいです。カチコチになる必要は全くないです。ただ、緩く集中し続けてください。立て直せるようにしてください。そこさえできれば、まずは問題ないです。
【先生インタビュー映像】
山崎 「ゆるく」という言葉がまず冒頭に来ていますよね。これは、危険な言い方のような気がしますが、とても現代的な感覚かとも思います。この言葉をあえて使っている意図をお聞かせください。
安廣 「50分頑張って」と言ったとしても、僕たちは人間なので、そこの紐を緩めておいて、「途中で心折れるかもしれないよね。疲れちゃうよね。でも、やることは決まってるよね。やんなきゃいけないことは分かってるよね」
「じゃあどこまで休んでいいの?ちゃんとそ...
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