藤田　晃之先生　さて、第6回の講義に移ります。このような知識基盤社会の中で生きていく子どもたちにとって何が大切なのか。子どもたちの学び続ける力は今どこまでついているのか。これを確認していきましょう。

まず学力ですが、多くの先生方がご存じの通り、学力というのは平成19年以降、学校教育法第30条で規定されています。そして、49条と62条で第30条第2項が準用されていますから、現在、「学力」には、小学校、中学校、高等学校を通して以下の3つの要素があります。

1つ目が、基礎的な知識及び技能。2つ目が、基礎的・基本的な知識・技能を活用して課題を解決するために必要な思考力、判断力、表現力。3つ目が、主体的に学習に取り組む態度。これは学習意欲ですね。そして、これまでこの2つ目の、知識を活用して課題を解決するために必要な思考力、判断力、表現力が、日本の子どもたちの弱い部分である、ということが多く指摘されていまし...