授業を行う上での注意点や事前準備
この動画から学べること
概要
崇城大学の自律学習センター(SALC)では、各学科の教員と大学院生からアドバイザーを選出し、学部生の学習相談に対応しています。
学生は主に、自分が受けている授業の分からないところを質問しにやってきます。
アドバイザーの役割は、答えを教えるのではなくて、勉強の仕方を教えること。
学生が主体的に学べる環境を提供しています。
Active Learning Online (ALO) について
Active Learning Onlineは、文部科学省の大学教育再生加速プログラムテーマI「アクティブ・ラーニング」に採択された全国の9つの大学が、連携して情報や成果の発信を行うポータルサイトです。
採択校である本校の授業動画については、以下からご覧いただけます。
授業動画を見る
Q.SALCについて
安藤 祥司先生(以下、安藤) 本校には、1年生も含めて色々な学生さんがいて、一人で勉強できる学生もいれば、中にはあまり勉強してこなかった学生もいます。特に、これまであまり一人で勉強してこなかった学生さんが、どうやって勉強したらいいのだろうかという時に、SALCの仕組みが一つの呼び水となって、彼らが勉強をするきっかけになっているようです。
私は1年生の担任をしていますので、SALCの場を時々覗きに行くことがあります。すると、けっこう集まっているのですが、なかにはグループで来る学生さんもいます。そうした学生はお互いに誘い合って来ているようです。そうすると、そのグループの中で、どう勉強したらいいのかという話も出てきますし、私たち教員から、「こうすればいいよ」とアドバイスも出来るわけです。
中には障害を持った学生さんもいますが、自分から少しでも分かろうとしている学生もいますし、また、海外からの留学生もいます。留学生は、まだ日本語が得意ではないですが、とても意欲を持ってSALCの場にやってきます。
すると、私たちも「ここを勉強すればいいよ」とか「この辞書を使えばいいよ」など、詳しいことを教えることができます。そこから、双方向の講義にも発展していくこともあるのです。
双方向の講義ができると教員としても楽しいですね。そして、日頃からコミュニケーションの取れている学生さんがいるので講義の中でも、また盛り上がり、他の学生たちの目もこちらに向くという印象があります。SALCはそのようなコミュニケーションの活性化にも役立っています。
また、もう一つ付け加えると、私たち教員も、「あ、ここ、こういうことが分からなかったんだな」ということを直接学生から聞くことが出来ますので、教員側の再認識にも役立っていると思います。それによって、講義でフィードバックが出来ます。
松元 俊彦先生(以下、松元) 一般的な授業の場合には、どうしても教える側と教えられる側で少し壁ができてしまいます。その場合、学生さんも分からない時はあまり言わずに伝わらないことが多いですが、この学科SALCの場合には、そうした壁はまったくありません。分からないところをはっきりと分からないと言い、そこを詳しく教えることが出来ます。教える範囲というのは、どんどん先に進んだりもしますし、お互いが非常にいい間柄になり、いい雰囲気になります。
分からないことをしっかり分からないと意思表示をしてくれるので、分かるまで教えることができます。授業では、どこまで教えないといけないというようなノルマのようなものがありますが、学科SALCにはそれがないので、とにかく分かるまでどんどん、どんどん教えることができるということで、色々な情報が一緒くたになって、全体的によく理解してくるのではないかと思っています。
Q.SALCを通じて学生が成長したと感じるところ
安藤 まず、挨拶をするようになったことですね。学科内や、大学の構内で会ったら、まず挨拶をします。それは非常に大切なことです。また、SALCの中で、グループで活動をしていると、その中で、留学をしようといったアクティブな活動にも結びついていくということが分かりました。
今SALCに来ている学生さんの中から、また来年SALCの学生指導の立場になる学生さんが出てきます。今度は教える側になるわけですから、自分自身の成長には、非常に役に立つと思います。
松元 この学科SALCに参加する学生さんは、授業態度も、他の学生とは全然違って良い雰囲気なので、そのような学生さんにうまく活躍してもらって、全体の雰囲気も良くしていけると思います。
Q.取り組みの中で苦労したことなど教えてください
安藤 例えば、留学生や障害を持っている学生さんにどういうアクセスをすればいいのかということを、教えることが難しい場合がありますよね。
特に留学生の場合は、どういう背景を持っているのかということは、よく分かりませんので、どうすればいいのか、どう話しかければいいのかなというところで少し苦労します。また、障害を持っている学生さんに、どう言えば理解してもらえるかということで、難しいところがあります。
しかし、フェイストゥーフェイスのコミュニケーションが出来るということがSALCの一つの大切な意義だと思います。
松元 どうしても、分からないことがあっても、分からないと言わない。すると分からないまま、ほったらかしになりがちです。そのような場合、教えるのは難しいですが、学科SALCの場合には、それが全くないので、色々なことを深く追求したり、話題があちこちに飛んで、全然関係ないことを言ったりしても、教員と学生の距離感が非常に近くなるので、授業においてもどんどん良い方向に進んでいくのではないでしょうか。...
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