授業を行う上での注意点や事前準備
○黒板を使って説明をするということはしないものの、その教科の内容を理解するための道筋や、クラスをどんなふうに持って行ったらいいのかについて、しつこいぐらい話す。
○机間巡視の際、解答が違うことに気がつけば、違う点については指摘をできるだけする。しかし、教えることはせず、「他の人に聞いてごらん、出来てる人たくさんいるから」という投げかけ方をする。
この動画から学べること
○40人いれば、40通りの理解の仕方があり、分からないという躓き方が40通りある。それを克服するための『学び合い』の取り組み
一人の教師が一通りのしゃべり方で40人の理解を得るということは、まず、絶対無理だと受け止め、自分にとっていちばん良い先生は誰か、それを見つける努力が大事だとしつこく話すこと。
○授業成功の非常に大きなカギとなる課題作りの考え方について
課題は教科書会社が作った教材を使っているものの、そのまま生徒に与えると、論理が飛躍しているところが出てくる。そこで、生徒の実情に合わせて補充問題を作り、論理の飛躍をなるべく無くす努力をしていること。
概要
友達と喋っているだけで、いつの間にか頭に入ってくる!?
基礎学力が定着し、成績が上がる公民授業
棟安先生は授業中、黒板に向かって教科の内容を説明することは全くと言っていいほどないそうです。
授業の課題を伝えると、後は生徒たちが協力し合って自由に学びを進めていきます。
しかし、今でこそ、生徒たちを信頼して見守っていますが、5年前に初めて今のような授業を試してみたときには、全く違う心情だったそうです。
「生徒に時間を渡したら、授業のことなんて話さないだろう。関係ない話をするだろう」
でも、いざやってみたら、多くの生徒が授業の内容について話し始めたのです。
生徒を信じていなかったことに気づき、恥ずかしい想いになったことを今でも鮮明に覚えている、と棟安先生は言います。
以来、生徒たちに繰り返し伝えているのは、「自分にとって一番いい先生はだれか?を見つけなさい」ということ。
40人いれば40通りの分からないという躓きがある。
先生一人では、1人2人にはかかわれるけど、全員にはかかわれない。
一人も見捨てず、全ての生徒に理解させるにはこの方法だと確信があるそうです。
生徒たちに話を聞くと、
「友達とああだこうだやっているだけなのに、いつもの間にか頭に入っているんです!」
「友達に質問していくうちに、一つ一つがつながって、それがさらに広がってたくさんの物事がつながっていることが見えてきました」
という言葉が聞かれました。
生徒も確かに手ごたえを感じている、棟安先生のアクティブ・ラーニング授業に関するインタビューをぜひご覧ください。
Q.なぜ当該教科を学ぶ必要があるのでしょうか?また、学びを通じて身につけて欲しい能力は、どのようなものでしょうか?
棟安 信博先生(以下、棟安) 教科や科目には、それぞれその目的があります。しかし、例えば、生徒から「なぜ、現代社会のこんな勉強しなくちゃいけないの?」と聞かれたとします。
ところが、「この社会の成り立ち、例えば、経済的なこと、政治的なこと。この基礎をきちんと押さえるんだよ。そしてそれを、将来、自分が生きていくうえで活かしていくんだ」と言っても、納得が得られないのです。
私はいつも授業の時に、こういう話をします。「ここで習ったことが、直接、君たちの将来で、例えば、仕事で役立つこともあるだろう、あるいは、それを使うことは、ないかもしれないだろう、そして、たとえ、使うことがあったとしても、極めて少ないだろうと思うかもしれない」
「しかし、この授業を通して、例えば、この50分の時間内に、この単元を絶対理解するんだという集中力を持って取り組む、あるいは、他の人を助けたり、助けてもらったりする、あるいは、話をする中で、知識が深まっていくという感覚を身につけるということは、どこへ行っても役に立つ」という話をしています。
教科や科目の目的をきちんと達成することも、とても大切なことですが、むしろ、生徒が、授業の中で、分かったという充実感を持ち、その分かったという充実感をさらに将来に伸ばしていくということが大切であると私は生徒に話しています。
Q.学びのどこに醍醐味やおもしろさを見いだしていますか?
棟安 それは、私たち教師は、それぞれの担当科目が好きで、この仕事に就いているので、例えば、今日の授業で金融政策をやりましたが、金融は、この世の中で非常に重要な役割を果たしています。そして、それが、いろいろと巡り巡って、また、自分の生活にもとても関係しているんだという知識や理解を得ることは、非常に面白いと思います。
そのことを、やはり、生徒にも理解をしてもらいたいなと、強く思います。
Q.生徒たちを学びに惹きつけるために特に創意工夫されたことは何でしょうか?
棟安 科目内容の理解がないと、楽しむというところにはいきません。私はそれが一番大事だと思っていますので、やはり、科目の内容をきちんと理解することが大切だと思います。社会科というと、生徒の多くは、「暗記したらいいんだろ?」と思っているのです。
社会科は、「教科書に書いてある重要な語句を暗記し、それをテストで書けばいいじゃないか」というレベルで捉えている生徒が、入学した段階では、非常に多のです。しかし、それだけに、「いや、そうじゃないんだよ」ということを教えることは大事です。
「教科書を読んでごらん。教科書の筋道を追ってごらん。もっともっと面白いことがある。筋道はあるのだから、それを理解するということは、とても大事だし、それが理解できたら、面白くなると思うよ」と、常々言っています。
Q.今日の授業で最も生徒たちに学び取って欲しかったことは何でしょうか?
棟安 生徒が勉強することに「本気」になることです。その「本気」になるということは、まず自分が分かることです。分からなければ、分かるようになるためにはどうしたらいいのかを考えることです。
「本気」になるためには、どうしたらいいかなと考えさせることが、私の課題です。やはり、「本気」になった時の面白さを知ってもらいたいと思います。「本気」になった時、仕事がどんどん進んでいく、あるいは、自分自身が成長していく、そして、集団が成長していくことを実感してもらいたいのです。
そういうことをいちばん授業では学んでほしいなといつも思っています。
Q.生徒同士で学び合うために工夫していることは何でしょうか?
棟安 「私は君たちの力を借りないと授業は出来ないよ」ということです。一人の教師が、一通りのしゃべり方で40人の理解を得るということは、まず、絶対無理です。
一対一であれば、その生徒に理解させることに自信があります。しかし、40人いれば、40通りの理解の仕方があります。分からないという躓き方が40通りあります。それを克服するためには、やはり、「学び合い」が必要です。
自分にとっていちばん良い先生は誰か、そして、それを見つける努力が、大事だと話しています。
Q.問題が解けたら名札を下げるのは先生が発案されたのですか?
棟安 この手法は、『学び合い』という形でアクティブ・ラーニングを実践している人たちはよく使っていますし、本にも載っています。それを学び、私は使っています。狙いは、決して、誰が出来ているか、出来ていないかということをチェックすることでも、また、競争させることでもありません。
やはり、私にとって名札を下ろすということは「出来た。じゃあ、いつでも聞いてよ。私はいつでも関わることができますよ。また、関わりますよ」という他人へのメッセージと、自分の覚悟だと生徒には話しています。
Q.各生徒の理解度は把握されていますか?
棟安 40人全員の理解度を把握することは、やはり難しいです。課題が出来たかどうかという点では、生徒が、名札を下ろしますから、そのレベルでは、理解できています。
ずっと見て回っていますので、生徒の話を立って聞いています。その話の内容によっても、理解できているかどうかは、一応、確認します。
Q.理解できていない生徒に対してリカバリーする方法は、何ですか?
棟安 見て回っている時、明らかに解答が違うことに気付くことがあります。私は、違う点については、できるだけ指摘をしています。しかし「だから、なんでこうだよ」と、私が教えることはしません。
これをしてしまうと、生徒が私を当てにしてしまうからです。私は、1人2人には関われますが、全員には関われません。指摘だけして、「じゃあ、他の人に聞いてごらん。出来ている人、たくさんいるから」という投げかけ方をします。
Q.教師によるインプット(講義=主に説明・解説)の割合はおおよそどれくらいでしょうか?
棟安 0%です。教科の内容を私が黒板を使って、説明をするということは、もうまったくありません。しかし、その教科の内容を理解するための道筋、あるいは、クラスをどのように持って行ったらいいのかということについては、しつこいくらい話しています。
Q.今日の授業に至るまでどのような試行錯誤をされてきたのでしょうか?
棟安 私はこのやり方に5年前に初めて出会いました。
(インタビュアー:それは本か何かで?)
棟安 インターネットで出会いました。そこから、徐々に進めていき、今の授業のあり方を、いわば、自分なりに確立しているということです。
5年程前から、自分の授業のあり方に、とても悩み「これでいいんかな?」という気持ちを抱いていました。その頃は、まだ、自分が語れば、生徒は理解するだろうと、思っていました。
「それは間違いだな」と、今ははっきりと言えます。当時は、この考え方に出会う前で、そのことに気がつきませんでした。
例えば、生徒が授業で寝ますと、ますます重箱の隅をつつくような細かいことを家で調べ、それを生徒の前で、「さあ、どうだ」と投げかけていいました。いわゆる、歴史上の人物の個人的なエピソードです。
そういうものを、どんどん投げかけると、ますます生徒は寝ます。これは当然です、しかし、このやり方に出会い、もっと授業の内容をシンプルにしました。シンプルするということは、教科書に即した内容にするということです。
そうした時に、一番驚いたことは、教科書の内容を理解したら、生徒が本当に、喜ぶということです。生き生きとしてくるのです。
例えば、たくさんの生徒が、成績がとても上がった理由として、「先生、歴史っていうのは流れがあるんやね」「流れを理解したら、暗記っていうのは非常に簡単だっていうことが分かりました」と話してくれました。
これが、今のやり方がいいということを示してくれる大事な、生徒のコメントのひとつなのです。
歴史には流れがあり、その流れをきちんと理解すれば、「暗記っていうのはそんなに大変なことではない」「自然に入ってくる」という言い方をする生徒もいました。なぜ『学び合い』に私自身が響いたかというと、それは、やはり、「1人の生徒も見捨てない」という願いがあったからです。
結局、全ての生徒に理解させるということは、この方法ならいけるのではないかと思ったわけです。
Q.「学び合い」の方法を始めて最初から上手くいきましたか?
棟安 今も試行錯誤しています。「上手いこといかないな」と思うことは、たくさんあります。例えば、1年生の現代社会の授業の時です。
今でしたら、1時間全体を途中で切らずに、生徒に任せています。
ところが当時は、例えば、10分あるいは15分単位で、問題で言いますと、「問題1問、これが出来たら、はい、名札を上げて」という調子で進めていましたと。その繋ぎに、やはり、私が、話すことがけっこうありました。教科の内容もけっこう話していました。そして、生徒にアンケート取った時、3分の1くらいの生徒が、「前の授業が良かった」と答えたのです。
前の授業というのは、教師が黒板を使って説明する授業のことです。それは、私にとって非常にショックでした。
そのため、昨年度の2学期から、「全て生徒に任せる」というスタイルに変えました。それまでは、結局、生徒を信じていなかったわけです。
1時間任すのは無理だろうと思っていたので、授業を細切れで進めていたわけです。ですから、今までの成り行きをきちんと生徒に説明し、「もう君たちに任せるから、君たちの力を借りて、全員理解ということでやろう」と話し、今の形式の授業が始まりました。
ですから、「生徒への信頼」ということが、今のやり方に変わっていった一番大事な点だったと思います。
Q.より良いAL型授業の実現に向けて普段からどのような努力をされていますか?
棟安 広い意味で「教材研究」になると思います。私は、課題を生徒がこなしていくなかで、単なる暗記に終わらず、理解まで持って行くというやり方をしています。
やはり、課題作りが、授業が成功するかどうかのカギになると考えています。課題は、教科書会社が作った教材を使っています。
ところが、教科書会社が作った教材をそのまま生徒に与えて、「さあ、どうぞ」では、やはり、様々な問題が。特に、生徒にとって「論理が飛躍している」というところが、出てくるわけです。これは、教科書会社の問題ではなく、生徒の実情の問題なのです。
ですから、そういう点を意識しながら、補充問題を解くという形で進めています。補充問題をやることで、論理の飛躍を、生徒の中でなくしていくという努力をしています。
今でも試行錯誤しながら、新しいスタイルのプリントを作っています。そこが大事な点の一つかなと思います。さらに、生徒との関係です。やはり、「一緒にやるよ。頼むで」という気持ちをどこかにきちんと持っておくことが大事だと思います。
Q.授業で使用する教材はどのぐらい前から準備していますか?
棟安 4回くらいの単元を先にまとめて配っています。
(インタビュアー:そうなのですか?)
棟安 そうすることで、ものすごく早く出来た生徒が次へ進めるようにはなります。
もちろん、「他の生徒をほったらかしにして、自分だけ進めることはダメだよ」と声掛けしていますが、特に、ヘルプという声がなければ、先に進めていくということも、クラスのためには、結果的に良いと思います。
Q.AL型の授業をするにあたり、絶対に欠かすことのできない準備は何でしょうか?
棟安 生徒にアクティブな学習をさせる時の「計画」です。これがなければ、アクティブ・ラーニング型の授業は成り立ちません。私の場合であれば、「課題を組み込む」という形になります。
どんな授業でもそうですが、行き当たりばったりでは、授業は成立しません。
Q.AL型授業を積極的にやり始めるようになってから、従来の授業と比べ、準備の仕方に変化はあったでしょうか?
棟安 とても短時間で準備できています。以前のように、自分が話すネタを拾う必要はありません。基本は教科書に書いてあることです。目的は、これをいかにして生徒に理解させるかという点に絞っていますので、効率よく準備はできています。
Q.生徒たちの学びに向かう姿はどのように変わりましたか?最も手応えを覚え、これからも大事にしていきたい変化とはどのようなものでしょうか?
棟安 私が授業の中だけで見る範囲では、それほどの劇的な変化はありません。ただし、生徒同士できちんと話をすることで、理解に達していく、あるいは、分からない生徒に対して、自分から席を立ち、働きかけをしている、そういう生徒の姿勢は、きっと将来活きるだろう、また、活きて欲しい、このことが大事だということを強く今は感じています
例えば、2年ほど前のことですが、2年生の世界史のクラスで、2学期の期末考査の時、非常に点数が上がったことがありました。平均点が上がるだけではなく、最低点まで上がったのです。
生徒が、とても活発に学習していることは理解していたのですが、生徒の一人が「いや、先生。このあいだ休日にみんな集まって、世界史の勉強会したんやで」と言ってくれた時は、とても嬉しく思いました。
そのように、世界史に取り組んでくれたことが、きっとその先、チームワークであったり、一緒に仕事をすることであったり、色々な場面で、生きて欲しいなという気持ちはあります。
Q.AL型授業を通じて生徒たちに教えられたことは何でしょうか?
棟安 5年前、最初にAL型の授業をしようと思った時、生徒は「授業のことなんか、科目のことなんか、話さないだろう」と思っていました。
「さあ、どうぞ」とやった時、生徒はみな、授業とは関係のない話ばかりするだろうと思っていたのですが、実際には、多くの生徒がきちんと授業の内容について、話し始めたのです。その時、私は驚くと同時に、自分自身、「恥ずかしいなぁ」と思いました。「生徒は、どうせそのようなことはしない」という先入観を持つのではなく、やはり、生徒への「信頼」が何よりも大切だと思いました。
今でも5年前のその時の気持ちをよく覚えています。生徒に、私が一番教えてもらったと思いました。つまり、「生徒たちは、ちゃんとやる、出来るんやで」ということを教えてもらいました。
Q.基礎学力が高くなければAL型授業は出来ないという声を聞くことがあります。いかがお考えでしょうか?
棟安 アクティブ・ラーニングで取り組む学習内容は様々です。基礎学力が高くなければ出来ないという考え方は、答えのないことに対する議論などを想定したアクティブ・ラーニングをイメージしていると思います。
もちろん、それは、アクティブ・ラーニングが扱う非常に重要な内容です。しかし、基礎学力の向上は、アクティブ・ラーニングでは難しいかというと、そうではなく、基礎学力こそアクティブ・ラーニングで育てることができるという考え方で毎日の授業をしています。
Q.教科書の内容をこなすので精一杯、AL型授業をやっている余裕なんてないという声を聞くことがあります。いかがお考えでしょうか?
棟安 教科書の内容こそアクティブ・ラーニング向いていると思います。教科書という重要な資料があるわけです。生徒たちがその資料を持って理解に至るということに、アクティブ・ラーニングは適しています。
特に、「勉強があんまり好きじゃないなぁ、苦手だなぁ」と思っている生徒には、非常に有効な手段であると思います。
Q.要領の良い生徒など、一部の生徒が主導権を握り、その他の生徒の学びが深まらないという声を聞くことがあります。いかがお考えでしょうか?
棟安 例えば、あらかじめ、何人かのグループをこちらが指定をしている場合には、そういうこともあるかと思います。
私の方法は、グループを組むのは自由ですし、組まないのも自由です。ですから、このような場合、一人の生徒がどんどん先へ行き、他の生徒が取り残されていくということは、あまり心配はしていません。そして、やはり、出来る生徒が、分かっていない生徒と関わることは大事です。
また、分かっていない生徒が「自分は分かってないから教えてください」と声に出すことも、とても大事だと思っています。そして、日々の授業で常に、生徒にそうするようにと話しています。
Q.実際に生徒同士で声を出す動きはありますか?
棟安 はい、あります。もっと多くの生徒が交わり、分かるという体験を共有して欲しいと思います。そして、確かに、授業中巡回し、生徒の話している言葉に耳を傾ければ、明らかに理解は深まっています。
あるいは、分からなかった生徒が、「あ、なるほどね」という声を聞くことがよくあります。
Q.AL型授業で入試に対応できるのか?という不安が強いため、AL型授業の導入に躊躇するという声を聞くことがあります。いかがお考えでしょうか?
棟安 それは、授業の課題設定の問題だと思います。入試対応ということあれば、入試に対応することが出来るような問題を授業の中で進めたらいいわけです。
もちろん、教科書の内容を超える入試問題もありますが、教科書をきちんとやっておけば、出来る入試も山ほどあるわけです。教科書を理解するということをきちんと目的とした授業で、入試に対応できないはずはないと思っています。
Q.もっとこんな挑戦をしていきたいという展望はありますか?
棟安 クラスの授業であるならば、本当に分からない生徒は、いないという状況を、やはり、作り出していきたいということです。
複数のクラスで、あるいは、一つの学年全部でのアクティブ・ラーニングも考えています。1年生で週に2回ですが、共通の、「産業社会と人間」の時間が、水曜日の5時間目と6時間目にあります。
クラスに分かれて授業をすることもあるのですが、一学年入れる教室がありまので、そこでやることもあります。そのような時に、たくさんの生徒がアクティブ・ラーニングに参加し、ワイワイ言いながら、分からない生徒がなくなっていく、さらに、知識や理解を深めていく、そのようなことにどんどん挑戦してみたいと思っています。
例えば、自分の意見を作文に書くという授業あります。従来ですと、教師が作文を集め、コメントを書いて返すというやりとりをします。しかし、もっと大事なことは、生徒同士に読み合わせをさせて、「ああ、こういう考えなの?」という点をきちんとお互いに理解し合うということです。
あるいは、相手の文章に対して、「これはよく分かる」「いやぁ、ここ、もう一つ分かりにくい」というところまで進めることです。
それを実現する可能性を、アクティブ・ラーニングは、大いに持っていると思うので、さらに色々なことに挑戦していきたいと思っています。
Q.全国の教師を勇気づける一言をどうぞ!
棟安 すべての生徒が教科の内容を理解する、科目の内容を理解するという目標に、アクティブ・ラーニングは非常に有効だと思います。
また、アクティブ・ラーニングは、色々な科目内容、学習内容を扱いますが、基礎的な学習内容にも有効ですので、すべての学校でアクティブ・ラーニングに取り組むことは可能だと思います。是非、アクティブ・ラーニングに挑戦してみてください。
※棟安先生の現代社会の授業は、学校導入版で視聴できます
学校導入版の詳細はこちらをご覧ください...
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