-
ダイジェスト
渋谷教育学園渋谷中学高等学校・河口竜行先生(中1~高2・国語) [1分6秒]
-
インタビュー
河口竜行先生インタビュー [6分49秒]
-
全編
やる気を出す教室2016冬 やる気って何だろう? [39分59秒]
-
授業1/5
やる気を出す教室2016冬 やる気って何だろう? [6分56秒]
-
授業2/5
やる気を出す教室2016冬 やる気って何だろう? [8分12秒]
-
授業3/5
やる気を出す教室2016冬 やる気って何だろう? [9分17秒]
-
授業4/5
やる気を出す教室2016冬 やる気って何だろう? [10分29秒]
-
授業5/5
やる気を出す教室2016冬 やる気って何だろう? [6分56秒]
やる気を出す教室2016冬 やる気って何だろう?河口竜行先生インタビュー [6分49秒]
概要
あの“渋渋”河口先生の「やる気を出す国語教室」を公開!
中1~高2生が「やる気の3つのヒミツ」を学びます
生徒に幸せに生きていってほしい。
そのために、「やる気」を持ってもらえたら……。
河口先生が開催した「やる気を出す国語教室」には、中1~高2の受講希望者が集まりました。
お互いに顔も知らなかった14人の生徒たちが、河口先生のファシリテートによってやる気とは何か、どうすればやる気が湧いてくるのかを学んでいきます。
「やる気を持つには、主体的であることが重要。誰かにやる気を出せ、主体的になれ、と言われてしまっては、その時点でもう主体的ではないし、やる気を出すのも難しくなってしまいます」
そうおっしゃる河口先生のファシリテートは、極力を言葉を少なくして、生徒たち同士で話して自ら気づきを得られるように配慮されています。
講座の内容はもちろんですが、生徒の主体性を引き出しながら導いていくその講座の運び方にもぜひご注目ください。
河口竜行氏
渋谷教育学園渋谷中学高等学校 国語科教諭
2017年春からは産業能率大学経営学部非常勤講師も務める。
平成28年度に文部科学大臣優秀教職員表彰と東京私立中学高等学校協会優秀教員表彰を受賞。
Q.AL型授業に取り組むようになってからの生徒たちの学習姿勢の変化は?
河口 竜行先生(以下、河口) 「教えてもらう」という姿勢がどんどん減ってきていると思います。今日の講座でやったように、一対一で話したり、4人で話しをする練習を実際にしていると、明らかに、他人・他者・友達に対して開かれていくのを感じました。競争相手ではなく、お互いに本当の意味で関心を持っているという感じです。
極端に言うと、廊下を歩いていて具合の悪い子がいたら、色んな子が「どうしたの?」と声をかけるとか、勉強が分からない友達がいたときに教えるなどができるようになってきています。
それから、分からないことがあって先生が見つからなかった際など、分かりそうな友達に、自分から教えてもらいに行くなど、そうしたことができるようになっていました。
そういったシーンを見ると、AL型授業は効果があるのだなと思いましたし、結局、それができていると、教科の勉強も自分で進めていくこともできるので、成績も上がると思います。
Q.「基礎学力が高くなければAL型授業はできない」という声に対するお考えは?
河口 やはり、よく分かっていない生徒に教える、という意識が頭から離れないと解決できないと思います。生徒に問題があるのではなく、教員側の意識に問題があると言いますか、そこに壁を作ってしまっているのではないでしょうか。極端ですが、逆の見方をしますと、基礎学力が高く、ペーパーテストの点の高い子たちというのは、講義を聞いてテストをしてもできる子たちです。
しかし、講義を聞いてテストを受けてもなかなか点数が取れず振るわない、自分に負けてしまっていると感じる子はたくさんいると思います。そして、その子たちこそ、4人なり6人なりで、自分たちで調べて、お互いに話すことで、「勉強はつまらなくないし、ずっとうまくいかないわけではない」という感覚を掴んでくれるという点で言えば、基礎学力が高くない子たちのほうが、むしろこれからの可能性を秘めていると思っています。
Q.「一部の生徒が主導権を握り、その他の生徒の学びが深まらない」という声に対するお考えは?
河口 確かにグループで活動しますと、活発に発言する子から受け身で聞いている子もいますが、そこにも学びがあると思います。ある意味、教員が活発で、生徒が聞く側に回っているより数倍良いというか、グループの中に1人リーダーがいるだけでも、教員1人がみんなを引っ張っていくのに比べれば、格段に違っていると思っています。
Q.「AL型授業で入試に対応できるのか?」という不安の声に対するお考えは?
河口 生徒たちが教員から説明してもらったり、小テストをしてもらったりでしか学べないと思っているのであれば、ずっとそのままだと思います。生徒たちは教え込まれたこと以外にもできるのだと思っていれば、その疑問は生じないのかなと思いますし、実際に、ここまでの段階では、アクティブ・ラーニング型授業で成績は上がっています。
こういうマイナスがあるのではないかと思う前に、まずやってみるほうがいいかなと思います。そもそも日本の教育は、ずっと減点法でやってきていると思っており、「悪い点を取るのは嫌だから勉強する」「これでは試験に落ちるから勉強する」といったネガティブなことばかりで、そうすると、教員も生徒も失敗を恐れて萎縮してしまいます。
そこを逆転して、「こういうことをやればこういうことができる」というようにポジティブに考えていけば、決して成績を気にして、それができないということはないと思います。説明が難しいですけども、一言で言えば大丈夫です。
Q.これからAL型授業に取り組まれる先生方へ
河口 今すごくチャンスだと思っています。学校以外の色んな場面で教育に関して語られることが多くなってきていますし、集まって勉強したり、本当に数年前とは全く違う環境になっています。
よく考えれば、教育は明治時代あたりから、その時代のニーズに合わせてできたものにすぎません。これからの時代をちゃんと考えると、枠を作ってその中に子供たちを入れ込むのが教員の仕事ではなく、一人一人の姿をちゃんと見て、その一人一人を伸ばしていくことが大事だと思っています。それができれば、私はこの仕事をしていて幸せだなと思いますし、最近、それができているので、とても楽しく仕事させていただいています。
Q.全国の先生を勇気づける一言を
河口 これまでの一斉講義型授業でも、初めて教員になったときには、定期テストで平均50~60点しか取れないとか、寝る生徒がいたらどうするとか、成績があがるのかなどを、全部確認してから始めたわけではなく、普通に授業を始められたと思います。その中で、こういうときはどうしたらいいのかと研究したり、または経験を身につけて、生徒が寝ないように工夫してきたと思うのです。
ですが、アクティブ・ラーニング型授業に関してだけは、「こうなったら成績が下がるのではないか」「こうなったらテスト範囲が終わらないのではないか」と、減点部分がなくなるのを待っている方がたくさんおられるように思いますので、まずやってみましょうの一言です。...
テキストの続きを読むにはプランのアップグレードが必要です。
おすすめコメント
編集部おすすめコンテンツ
このコンテンツを見た人はこんな動画も見ています
関連タグ
プロフィール
河口 竜行 先生
渋谷教育学園渋谷中学高等学校 国語科教諭
1964年生まれ。渋谷教育学園渋谷中学高等学校国語科教諭。私立桐蔭学園中学高等学校教諭、個人指導塾「河口塾」主宰を経て、現任校には開校3年目であった1998年より参加し現在に至る。教員生活30年目。コーチングを学び、それを学校での各種の活動や日常のアクティブラーニング型授業に活用している。
最近は、アクティブラーニングおよびコーチング関連のセミナー講師として、また私立中高での教員研修講師や企業での社員研修講師としても活動している。コーチングバンク登録コーチ。
授業レポート掲載
・「アクティブラーニング実践」 産業能率大学出版部
・「アクティブラーニングに導くKP法実践~教師で活用できる紙芝居プレゼンテーション~」 みくに出版
さらに表示する